翼状片手術

翼状片とは(現在、眼科医からの紹介のみ手術を受けております)

白目の表面には半透明の膜である結膜が存在しています。この結膜が何らかの理由で目頭の方から角膜の表面に侵入してしまうことがあります。これが翼状片です。結膜には豊富に血管が存在しており、本来血管のない角膜に侵入すると、その部分が赤く充血したように見えます。
悪性のものではないため、視覚に異常がない場合は、放置しても大丈夫なのですが、結膜が角膜に侵入するにつれ、角膜が引っ張られるようになり強度の乱視が起こる、侵入部分が大きくなると角膜の透明度が損なわれ大きく視力が低下するなどの症状がみられます。
また瘤のよう盛り上がりますので、見た目が気になったり、違和感を覚えるようになったりした時には、眼科医に相談してください。

翼状片の治療

翼状片は白目を覆っている結膜が本来あるべきではない黒目(角膜)にできてしまうもので、特に悪性の疾患というわけではありません。そのため、気になる症状がないかぎりは様子観察で問題ないことが多いです。
ただし、角膜上で瘤のようになったりしますので、違和感を感じることがあります。また、本来血管のない黒目に血管を多く含む結膜が侵入しますので、充血が強くみられることもあります。
そして、進行すると乱視の症状がでて、視力低下が起こります。この様な症状がみられる場合、根治するには手術が必要となります。また、あまり進行すると濁りが残ってしまうため、早い段階での手術が必要です。

翼状片の手術

翼状片の手術は、侵入した角膜上の結膜をまず切り取ります。それだけでも50%程度は根治するのですが、切り取ったままでは残りの50%という高い確率で再発してしまうことが知られています。そのため、切り取った結膜の末端部分に自分の結膜の正常な部分を移植するという方法がとられます。これを自己結膜移植術といいます。
これによって再発率は数%まで下がりますが、50歳未満の若い層では再発の可能性は高くなっています。手術自体は、術式によっても異なりますが、5〜15分程度で終わる為、入院の必要がない日帰り手術が可能です。

翼状片の手術時期

翼状片の手術に踏み切るタイミングの判断はなかなか難しいところがあります。
軽いうちは異物感や充血などの症状がありますが、異物感が強くなってきたら手術を考えてもよいです。
翼状片が進行すると、角膜がひっぱられることで乱視がおこったり、角膜が半透明の膜で塞がれることによる視力低下がおこったりします。このような場合は手術の対象となります。
翼状片は目頭側からだんだんと角膜の中心に向かって進行します。侵入が角膜の中心に達してしまってからの手術では視力の回復がおもわしくないため、黒目の外周を越えて翼状片が侵入したときが、手術に適したタイミングとされています。

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